グレイジョイ家の全史を、時代ごとに

グレイジョイ家の歴史

我ら種を撒かず

グレイジョイ家の深き歴史 ― メイスターが語るであろうように語られる。腕の長さを置いて扱われる建国の伝説、王たちの長き時代、竜の到来、そして現在に至る道。日付は記録に従い、歌が記録を追い越すところでは、この年代記は物語を物語として扱う。

居城
パイク
地方
鉄諸島
言葉
我ら種を撒かず

〈灰色の王〉と〈古き掟〉

人は別格の民であり、その始まりは〈灰色の王〉にまで遡る ― 彼は島々にとって、建設者ブランが北部にとってそうであるように、一万年の歌によって人の域をはるかに超えて膨らんだ英雄である。彼は千年以上にわたり海そのものを統べ、人魚を娶り、燃える木より最初の火を灯し、そして偉大なる海竜ナッガを討ち取り、その骨より己の広間を築いたと伝えられる。鉄人がいまなお奉じる〈溺れし神〉は彼の守護神であった ― この信仰より、彼らの峻厳な教義と、さらに峻厳な慰めが来る ― 死せしものは決して死なず、より硬く、より強くなりて再び立ち上がる、と。

こうした伝説より鉄人は〈古き掟〉を引き出した ― 交易よりも掠奪を、購うことよりも奪うことを、他所の岸辺よりさらった塩の妻を、自由民が拒む労役に就かせる隷僕を旨とする生き方である。鉄の代価を払うとは、戦によって物を勝ち取ることであり、黄金の代価、すなわちただの購入を払うことは、それだけ誉れなきものと見なされた。当時、鉄人は船長たちのキングズムートによって〈至高王〉を選んでいた ― それぞれの候補は、みずからがなした掠奪によって証されたのである。それは過酷で、誇り高く、血なまぐさい生き方であり、鉄人は、これを世界に奪われたことを、いまだ完全には赦していない。

塩と岩の王たち

時が経つにつれ、キングズムートは世襲の王たちに道を譲り、鉄人のうち最大の血統はグレイジョイ家ではなくホア家であった ― 黒き血を引く王たちであり、あまりに遠くまで掠奪を進めたため、大陸の河間平原にまで支配を広げ、海より広大な王国を統べた。その最後にしてもっとも強大な者、〈黒のハレン〉は、四十年と数え切れぬ命を費やし、〈神の目〉の傍らにハレンホールを築き上げた ― ウェスタロスにこれまで築かれたなかで最大の城であり、その五つの大塔は千年立ち続けるはずであった。

それはひと日立った。ハレンがその怪物じみた広間へと移り住んだまさにその朝、エイゴン・ザ・ドラゴンがバレリオンに乗って現れ、これを溶鉱炉へと変えた ― ハレンとその息子すべてを、難攻不落の石の内に焼き尽くしたのである。ホア家が根絶やしとなると、エイゴンは奇妙なことをした ― 支配者を任じる代わりに、鉄人にみずから己の主を選ばせたのである。彼らはパイクのヴィッコン・グレイジョイを選んだ ― かくして、これまで多くの海賊のなかのひとつにすぎなかった家門が、征服者の気まぐれによって、みずからの何らかの勝利によってよりも多く、鉄諸島全体を統べる身へと昇ったのである。

年代記のうちに

最後の掠奪者たち

鉄の玉座の下で島々の領主として、グレイジョイ家は〈古き掟〉にいかなる余地も残さぬ平和に苛立ち続けた。折にふれ、古き炎が再び燃え上がった。〈竜の踊り〉のさなか、ダルトン・グレイジョイ ―〈赤きクラーケン〉、十六歳の凶暴な少年 ― は黒派に与し、無防備な西部の海岸へと襲いかかり、幾世代ぶりの猛烈さでラニスポートと夕陽の海を掠奪し、遠方で竜たちがたがいを殺し合うあいだ、黄金と塩の妻を奪った。彼は掠奪者たちがしばしばそうであるように、身に刃を受けて死んだ ― そしてある塩の妻の手がその柄にあったと疑われている。

一世紀余りのち、もうひとりのクラーケンが同じことを試みた。パイクの領主ダゴン・グレイジョイは、弱く気の散った鉄の玉座に乗じ、その長船を西の海に放ち、夕陽の海岸と〈アーバー〉を焼き略奪し、王と〈手〉の両方に幾年も抗い続けたのち、その掠奪はようやく力尽きた。こうした蜂起はいずれも同じ結末を迎えた ― 抑え込まれ、封じ込められ、鎮められた。だがそれぞれもまた、島々に古き夢を生かし続けた ― いつの日か、鉄人が再び帆と剣と鉄の代価によって生き、緑の民に完全な形で報復するかもしれぬという夢である。

バロンの誇り

その夢がもっとも強く根を張ったのは、バロン・グレイジョイ、パイクの〈刈り取り公〉であった ― みずから〈古き掟〉と鉄人の掠奪の栄光を取り戻すために生まれたと信じるようになった男である。ロバート・バラシオンの治世六年目、彼は流木の王冠をもってみずからを〈鉄諸島の王〉に戴き、その長船を放ってラニスターの艦隊を停泊地で焼き、西の海岸を襲わせた。ひとときのあいだ、クラーケンは再び自由に飛んだ。

それは一年ともたなかった。それまでたがいに戦い合っていた緑の民の領主たちは、鉄人が計算に入れていなかった速さで、彼に対して団結した。ロバートの艦隊とスタニス・バラシオンの艦隊が水上で〈鉄の艦隊〉を打ち砕き、バロンの牙城パイクは襲われ、その兄弟たちは散るか討たれた。息子たちも殺されたが、ひとりだけを残して。その最後の息子、少年セロンをバロンは人質としてウィンターフェルのエダード・スタークへと差し出した ― 打ち砕かれた王のこれからの従順を示す生ける誓約であり、誇り高き男の自尊心には、十年をかけて膿む傷であった。

年代記のうちに

現在進行中の物語

この最後の章は、小説そのものの戦争の運命を運ぶ。知ることを恐れぬ者のみ、読み進めるがよい。

これらの分かれ道は、書物では未だ辿られぬ死や結末、道を名指す。両の道を知る者のみ ― あるいは知ることを恐れぬ者のみ ― 覆いを取れ。

家門の血統書物が名指すすべてのグレイジョイ家 ― 王と大公、娘たちと庶子、傍系のすべてを、世代ごとに。グレイジョイ家の家系図を見る

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グレイジョイ家は何で知られているか?

グレイジョイ家は、嵐に打たれた鉄諸島のただなかにあるパイクより掠奪を行い、鉄人に緑豊かな土地から力ずくで奪い取ることを命じる〈溺れし神〉を奉じる。彼らは伝説の〈灰色の王〉に連なる血を主張し、エイゴンが〈黒のハレン〉を焼き、鉄人にみずからの領主を選ばせたとき、島々を統べる身へと昇った。死せしものは決して死なず ― そして鉄人は種を播かない、代わりに鉄の代価を払うのだと、バロン・グレイジョイが二度にわたり証明しようとしたとおりに。

グレイジョイ家の歴史はどれほど遡るのか?

この年代記はグレイジョイ家を〈灰色の王〉より辿り ― 歌い手がメイスターを追い越すところ ― エイゴンの征服とそれに続く長き世紀を経て、現在進行中の物語の前夜まで追う。ある主張が記録ではなく伝説に拠るところでは、本文はそれを率直に告げ、歌を確かなことのように装うことはない。

このグレイジョイ家の歴史に書物のネタバレはあるのか?

開かれた章は定まった過去にとどまり、A Game of Thronesの出来事の前で閉じる。最終章 ― 現在の戦争におけるグレイジョイ家の役割 ― はネタバレの覆いの陰にあり、覆いを外すと選んだ場合にのみ明かされる。ゆえに深き歴史は、現在の物語がいかに展開するかを知らずとも、安全に読むことができる。

このグレイジョイ家の歴史は書物とドラマ、どちらに基づくのか?

書物の正典である。まずジョージ・R・R・マーティンの小説に、次いで歴史書 ― Fire & BloodとThe World of Ice & Fire ― に従い、伝説を終始伝説として印づける。テレビ版が書物と分かれるところでは、この年代記はそれに従わない。